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福井の気候

       

福井の気候

冬季は低気温・高湿度で日射取得量の少ない地域

冬季の日中気温の低さ、晴天(日射取得量)の少なさ
建築物の省エネルギー基準における、福井の地域区分は殆どが5と6地域(人口分布では6地域が一番多い)だが、同地域帯と比べると冬季日中気温はかなり低い地域となる。

これは冬季の日射取得が他の同地域帯と比べ圧倒的に低いというのが最も大きな要因です。例えば関東東海、瀬戸内などの同地域帯と比べると、ほぼ雨(雪)天または曇天という状態なので、福井に住んでいる方はイメージしやすいと思います。

これは、冬季日射取得が寄与する所が大きい、省エネ住宅には大きなデメリットです。実際、先ほどの冬季日射取得量の多い地域では、断熱性能が良ければ日射取得計画が適当でも十分無暖房でも過ごせる日が多いです。

地域区分(国交省)

冬の日射量の少ない福井では日射取得を考えても意味がないのか?
窓が少ない住宅の方が光熱費を下げられるのか?

僕の答えはNOです。

日射取得量が少ないからこそ最大限活用できるように、窓のサイズや配置はもちろん、建物の形状まで考えます。曇天でも数時間、晴れ間が訪れれば十分省エネになります。

実際に南面に大きな窓があり“それが日射取得に有効である場合!“、開口が少ない建物より、シーズンの光熱費は安くなります。
それに室内も明るいですしね。

冬季日射の活用
※ガラスはLow-Eペア日射取得型と仮定
※晴れていても少し霞んでいたり、高湿度の場合はガラス面の日射量300~400W/㎡程度

ただ、適当に南側に窓を付けると、隣家で、自分の家の軒で、また、出っ張った下屋部分などで日影になり、日射取得に殆ど寄与しない熱が逃げていくだけの窓になります。

また、冬の日射取得が良くても、今度は夏の日射遮蔽が考えられていないと、夏は悲惨な事になります。
そうした事がないようシミュレーションを行い、最適な窓配置になるよう設計します。

日影シミュレーション

冬季の湿度の高さは結露リスクに直結する
福井の湿度の高さは全国的に見てもトップレベルです。
これは通年でいえる事ですが、特に冬の湿度が同地域帯と比べ相対的に高い。これは主に以下の要因があります。

  1. 降雪が多い(特に福井は水分量の多い湿った雪)
  2. 最低気温が同地域帯と比べ相対的に高い(晴天が少ない→朝の放射冷却が少ない→最低気温が低くなりすぎない→飽和水蒸気量が多い状態を維持できる)

福井に住んでいる方でも、冬は乾燥すると思われるかも知れませんが、それでも太平洋側と比べると十分に湿潤と言えます。

冬に湿度が高いと、結露リスクは確実に増えます。特に結露計算をしっかりしていないと躯体内で結露が発生し、発見した時には内部では腐朽や白アリなど甚大な被害が発生している事もあります。

当事務所では、屋根や外壁などの箇所別に、各部材の透湿性能を考慮して構成を決定し、結露計算によって安全性を確保します。大切なのは部材単体性能だけ見て、「透湿性の高い断熱材使っているから大丈夫」「気密シート使っているから大丈夫」ということはなく、外壁から内装仕上まで、あくまで外壁や屋根を構成する各部材の組合せで、結露するか・しないかが決まるのです。

結露ゼロの壁内環境をつくる考え方
参考:ふくいエコはぴねす住宅のススメ

冬の高湿度はメリットもある
快適性という意味ではメリットもあります。

湿度が高いという事は、加湿器などを使うことなく快適に過ごすことができる“可能性がある“とも言えます。実際、自邸でも1~2月は室温22~23℃で湿度40~50%程度で、加湿器は所有もしていません。

ただ、外気湿度が高いと言っても、室内と比べると半分程度の湿度しかありません。気密性能や換気計画で適切にコントロールしなければ、室内の湿度は普通に20%代に落ちますので、ここをしっかり押さえて設計します。

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